「陽性」と診断されたら、C型肝炎ウイルスに感染している、ということ。
C型肝炎ウイルス(HCV)に感染している(キャリア)と診断されたまま放置すると、肝硬変や肝がんに進行するリスクがあります。
専門の医療機関でくわしい検査を受けることが必要です。肝炎の進行状況や肝機能の状況を調べ、自覚症状がなくても必要な場合は適切な治療を受けましょう。
主な検査内容
- 1
- C型肝炎ウイルスについてくわしく検査する
ウイルスの量、種類を調べます。量が多い場合や種類によって治療方法が違う場合があります。
- 2
- 肝臓の状態や機能をくわしく検査する
血液検査
AST(GOT)、ALT(GPT)、血小板数などを調べ、肝炎の進行状況や肝機能の状況をチェックします。
画像検査
エコー(超音波)検査、CT(コンピューター断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像)など。肝炎の進行状況を調べます。
その他の検査
ALT(GPT)値が基準内でも注意が必要です
C型肝炎ウイルスに感染していても肝機能の目安を示すALT(GPT)値が基準値以内の方もいます。
今までは肝機能異常のない方に対しては定期的な検査だけで、治療までは行われていませんでした。しかし、近年、検査値に異常がない方にも肝臓の線維化が認められたり、数年内に検査値が上がり肝炎が進行することがわかってきました。今はALT値が基準値内であっても、定期検査に加えて、積極的な治療を始めるタイミングを専門医とよく相談することが大切です。
C型肝炎ウイルス陽性の方の健康管理のポイント
- 定期的(2~3カ月に1回)に肝臓の検査を受ける。
- 担当医と相談して健康管理に努め、必要に応じて治療を受ける。
- 処方された薬を飲まなかったり、担当医に処方されている以外の薬を無断で飲んだりしない。
- 規則正しい生活を心がけ、過労を避け、禁酒を守る。
- 標準体重を維持する。
【監修】 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原 徹郎先生
2024年9月掲載
JP-MAVI-180196-12.02024年9月掲載
JP-MAVI-200030-8.0