「肝がん」とは
肝臓のがん「肝がん」は大きく分けると肝臓にできる「原発性肝がん」と他の臓器から転移した「転移性肝がん」があります。原発性肝がんには肝臓の細胞ががんになる「肝細胞がん」、胆管の細胞ががんになる「胆管がん」などがありますが、肝細胞がんが原発性肝がんの90%を占めるため、「肝がん」のほとんどは肝細胞がんを指します。肝がんで亡くなる人の数は、肺、大腸、胃、膵臓に続き5番目になります。
がん情報の総合サイト「がん情報サービス」公開:人口動態統計がん死亡数1975~2013年実測値より
肝がんの50%はC型肝炎が原因
C型肝炎に感染すると約70%の割合で慢性肝炎に移行するとのデータがあります ※ 。
治療をせず放置していると、自覚症状がなくても肝臓の線維が増えて硬くなってしまう「肝硬変」や、「肝がん」へ進行することがあります。日本の肝がんの原因の50%がC型肝炎と言われ、年間3万人以上が肝がんで亡くなっています。
※日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会編: C型肝炎治療ガイドライン(第8.3版), 2024年5月, p1 https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c (参照月:2024年7月)
C型肝炎の重症度を表す肝臓の線維化が進行するほど、また年齢が高くなるほど肝がんの発症リスクが高まります。 そのためにも、C型肝炎を早期に発見し、きちんと治療して、将来の発がんを防ぐことが重要になるのです。
C型肝炎の自然経過
熊田博光編:インフォームドコンセントのための図説シリーズ肝炎ウイルス-B型・C型(第1版), 医薬ジャーナル社, p72(2012)より改変
肝がんの主な原因
一般社団法人 日本肝臓学会, 肝がん白書 令和4年度, p6 より作成
https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/liver_cancer_2022.pdf
参照月:2024年7月
【監修】 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原 徹郎先生
2024年9月掲載
JP-MAVI-180196-12.02024年9月掲載
JP-MAVI-200030-8.0