注射薬を使わない、飲み薬だけの「インターフェロンフリー治療」
C型肝炎の治療法に、DAA(直接作用型抗ウィルス剤)と呼ばれる飲み薬が開発され、C型肝炎の治療法にインターフェロンを使用せずにウィルス排除を目指す「インターフェロンフリー治療」が登場しました。この治療方法が登場したことによって、今までインターフェロン治療を受けることができなかった患者さんや、従来の治療では充分な効果が見られなかった患者さんも治療できるようになりました。
DAAは、C型肝炎ウイルスに直接作用するお薬
インターフェロンはウイルス感染によって体内でつくられるタンパクを薬として治療に利用しています。それに対して、DAA(直接作用型抗ウイルス剤)は直接、C型肝炎ウイルスを攻撃することができるお薬です。
DAA(直接作用型抗ウイルス剤)とは
- C型肝炎ウイルスの複製に直接阻害してウイルスの複製を強力に抑制する薬です。
- 飲み薬なので、より簡便に治療できます。
C型肝炎抗ウイルス療法の変遷
一般社団法人日本肝臓学会肝炎診療ガイド作成委員会編:「C型肝炎治療ガイドライン(第8.3版)」
2024年5月,P1-3より改変
https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c
(参照月:2024年7月)
DAAを正しく使用しましょう
薬の飲み忘れに注意
お薬の飲み忘れが続くと、血液中の薬の濃度が低下し、C型肝炎ウイルスが再び増える危険性があります。治療中は医師の指導をしっかり守って、正しく服用してください。
併用薬に注意
他の疾患で使用している薬や健康食品が、C型肝炎の薬の効果に影響を与える場合があります。また、C型肝炎の薬が他疾患の薬の効果に影響することもあります。副作用を避け、適切な治療効果を得るために、併用薬については医師の指導をしっかり守ってください。
副作用が現れたら医師・薬剤師に相談を
DAAによる治療中には、手足のむくみや肝機能異常(ALT(GPT)の上昇)がみられることがあります。定期的に血液検査をうけ、むくみなどの症状が現れたら医師や薬剤師に相談しましょう。
【監修】 大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科学 教授 竹原 徹郎先生
2024年9月掲載
JP-MAVI-180196-12.02024年9月掲載
JP-MAVI-200030-8.0